2017年06月09日

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2017年05月23日

こども保険について考えてみた(3)

(2)より続く

最後にもう一つ、厚生年金保険料には上限があるため、一定以上の給与月額の人は全て620円の負担になります。所得税のように 所得 x 税率 ということで累進性が保たれるわけではありません。

なぜ月給60万円の人と200万円の人が同じ保険料なのか、単純に厚生年金に上乗せする、という制度設計にしたためでしょう。「高所得者に応分の負担を求める」という点において不十分ではありませんか?

元々は別の制度であった厚生年金と国民年金ですから、今の段階で多少の齟齬が見られるのは仕方のないことかもしれません。しかしせっかく新たな制度を設計するのに、このような、重箱の隅と批判を受けるかもしれませんが、現実に上記のような経験をされた方には、無視・我慢できない矛盾に対して何の対処も取られていないのであれば、努力不足のそしりを受けても仕方がないのでは、と思えてなりません。

最後に繰り返します。

1. 保険という名称は不適切で、名を変えた増税である
2. 昨今の情勢で増税は景気回復の足かせとなり、別の手段(教育国債の発行など)を講じることがより効果的な施策であろう
3. 「高所得者や企業に応分の負担を求める」とあるが、高所得者の負担が不十分
4. 2とも関わるが、現存する社会保障制度の不備を無視して構築されており、粗製濫造との批判を免れない

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2017年05月22日のつぶやき














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2017年05月22日

こども保険について考えてみた(2)

(1)より続く

次に3および4に関する部分です。
こども保険と消費増税や教育国債を比較する文章中に(資料9ページ)

「・・・こども保険は勤労者と企業が負担。高所得者や企業に応分の負担を求める・・・」という説明がありますが、この点における矛盾にお気づきでしょうか?

こども保険では保険料額の決定について

「厚生年金は保険料率に0.1%を上乗せして徴収 国民年金は一律160円を徴収」

としています。

まず、国民年金加入者は、無収入であっても年収一億円であっても一律160円の負担となります。どこが応分の負担でしょう。

保険料が一律なのが国民年金、負担が無理な人は免除制度がある、との反論もあるでしょう。しかし高所得者に応分の負担、という事を謳うのであれば、所得に応じて保険料を決めるべきでしょう。しかしそれでは同額の保険料に一律の上乗せ、という簡便性が削がれてしまいます。

この点について誰かが批判することは容易に想像ができると思うのですが、無視して制度設計を進めたのでしょうか?それとも気づかなかったのでしょうか?筆者には大いに疑問です。

次に厚生年金について。

厚生年金は世帯単位が原則。これは独身の方も結婚して扶養家族がいらっしゃる方も、給与額(正確には標準報酬月額)が同じであれば毎月支払う保険料は同じです。ただし共稼ぎで夫と妻それぞれが厚生年金に加入している場合はそれぞれが給与に応じた額を負担しています。

三号被保険者である配偶者がいるか否かで公平感が削がれてしまうのは、以前から批判されていた点ですが、いかがなものでしょう。

更に、国民年金と厚生年金を比較すると、もっと公平感が削がれる事態も指摘することができます。ここからは多少細かい数字が並びますが、あしからず。

自営業者と無職のご夫婦の場合、収入がいくらであっても一律320円を負担することとなります。

ところが保険料を0.1%上乗せするというこども保険の仕組みでは、標準報酬月額が33万円を超えない限り、月額320円以下(金額に応じて88円から320円と段階的に負担)となるのです。

賞与に関しては特段の計算式が記載されていませんでしたので、極端な例を挙げれば

年収300万円の自営業夫、専業主婦(無収入)の妻、子供2人の4人家族は月に320円の負担

ちなみに、年金保険料は世帯で3万2980円/月 夫に万一の事があっても100万円〜120万円程度の遺族(基礎)年金は第二子が高校卒業年齢になったら打ち切り

年収400万円(標準報酬月額24万円)のサラリーマン夫、パート勤務で90万円程度収入のある3号被保険者の妻、2人の子供の4人家族は月に240円の負担

厚生年金保険料は世帯で1万8938円/月(但しボーナスからも別途保険料は引かれます) 金額に変動はあるものの、遺族年金は生涯支給、金額も前出例より多い額が保障されている

いわずもがなですが、年収400万円(標準報酬月額24万円)の独身者は男性であれ女性であれ月に240円の負担となります。


応分の負担を謳うのであれば、ボーナスに対しても保険料の上乗せはあるのでしょうか。これは今後の発表には記載されるのかもしれません。

<続く>
タグ:こども保険
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